2/10 エフエムたちかわ『Viva La Musica!』でアオラ・コーポレーションの番組放送！

エフエムたちかわの人気ラジオ番組「¡Viva La Musica!」（毎週土曜日21:00〜21:30に放送／Listen Radio、サイマルラジオで全国どこでもお聞きいただけます）
毎月１回、アオラ・コーポレーション社長の高橋政資が番組出演し、パーソナリティの伊藤寛康氏とオススメの曲をその背景等のお話を交えご紹介します。
毎月第１土曜日放送ですが、今月は第２土曜日です。ご注意ください。
2月10日（土）21:00〜21:30に放送。
再放送：2月11日（日）8:30~9:00

今回は、
シリーズ「SPレコードで聴くキューバ音楽」の第５回目です。
偶数月に、高橋がコレクションしているキューバ音楽のSP盤をご紹介していきます。

SPレコードとは、1950年代ごろまで普及していたレコードの規格。堅いが割れやすいシェラックなどの素材で作られ、78回転という高速な回転数で再生します。いわゆる蓄音機（手回しもしくは、電蓄）で聞かれていました。

今回は「キューバの歌曲〜歌謡の創世記の録音を聞く」の第３回目です。
前回でもご紹介した、市中で活躍したミュージシャン＝トロバドールの“唄”を、引き続きお聞きいただきます。
トローバ四天王の一人マヌエル・コローナとその最大の表現者で、ソンとトローバの架け橋になったキューバ音楽初期女傑の一人、マリア・テレーサ・ベラ、そして、四天王最後の一人、アルベルト・ビジャロンをご紹介します。


■お聞きいただく曲は：

● MARÍA TERESA Y ZEQUEIRA / MUJER PERJURA (Bolero - Miguel Companioni)
COLUMBIA 1917 or 1918年 Havana録音
María Teresa Vera (vocalist : soprano vocal)
Rafael Zequeira (vocalist : tenor vocal)

ギターは、多分 マヌエル・コローナ

マリア・テレーサ・ベラとデュオの一番の相棒だった、ラファエル・セケイラの録音。

作曲者Miguel Companioni（ミゲル・カンパニオーニ）は、キューバ中央部に位置する古都、サンクティ・スピリトゥスを代表するトロバドールで、この曲は、彼の代表作。

● MARÍA TERESA Y ZEQUEIRA / FAO WENCESLAO (Rumba - J.CORONA) 2:47
RCA VICTOR 1916年 Havana録音
María Teresa Vera (vocalist : soprano vocal)
Rafael Zequeira (vocalist : tenor vocal)
José Manuel Corona (instrumentalist : guitar)
同じマリア・テレーサ・ベラとラファエル・セケイラのデュオによる録音。
作曲とギターは、マヌエル・コローナ。
この曲の形式ルンバは、劇場音楽家たちがアフリカ的なエッセンスで作曲した創作ルンバではなく、アフリカ系の人たちが楽しんでいたルンバに近いのではないかと、思われます。ルンバの初期の姿を想像させてくれる録音とも言えそうです。

● MARÍA TERESA Y MANUEL CORONA / El Yambú Guaguancó (Guaguanco )
COLUMBIA 多分1920年 Havana録音
Manuel Corona, María Teresa Vera, Rafael Zequeira
マリア・テレーサ・ベラとマヌエル・コローナの名義による録音。
パーカッションは入っていないものの、曲は今でも演奏されるルンバの１スタイルであるグアグアンコーの名曲。1920年ごろに、すでにこの曲が演奏されていたとは、驚くばかりです。
なお、この音源は、ネット上で公開されていたものです。高橋所有のSP盤からではありませんので、ご了承ください。

● CRUZ Y LEÓN / Marcha Carabalí (Ñañigo - Ignacio Piñeiro)
RCA VICTOR 1925年 New Jersey録音
Juan De la Cruz (vocalist : tenor vocal)
Bienvenido León (vocalist : baritone vocal)
Alberto Villalón Morales (instrumentalist : guitar)
実質的に、トリオ・ビジャロンによる演奏。
四天王の一人、アルベルト・ビジャロンは、他のトロバドーレスとは違い裕福な家に生まれ、西洋の音楽教育を受け、ピアノも弾けたと言います。また、ギターの名手として、劇場音楽家の伴奏も多く務めました。
セカンド・ヴォイスのビエンベニード・レオンは、後にソンの名門セプテート・ナシオナルにオリジナル・メンバーとして参加します。
そして、この曲の作曲者は、そのセプテート・ナシオナルの創設者イグナシオ・ピニェイロで、音楽形式のÑañigo（ニャーニゴ）とは、イボ族系の秘密結社、アバクアの別名で、イグナシオ・ピニェイロもそこで音楽の主導的役割をしていました。曲名にあるCarabalí（カラバリ）も、イボ系をルーツに持つ民族集団のこと。

人脈的にも音楽的にも、後のセプテート・ナシオナルの結成につながる録音といえそうです。

皆様、土曜の夜に、ちょっとイイ音楽を聞いてリラックスしてくださいね。

＜番組情報＞
（番組名）
¡Viva La Musica!
伊藤寛康（Grupo Chevere、元オルケスタ・デ・ラ・ルス等）がお送りするラテン系音楽情報番組です。

（放送日時）
土曜 21:00〜21:30
再放送：日曜 8:30〜9:00

（放送局）
エフエムたちかわ　84.4fm

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