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『BUENA VISTA SOCIAL CLUB ★ adios』(2017年)
![]() キューバ音楽関係の仕事をしている私にとってもそれは衝撃でした。当時も今も周辺にはキューバのみならず、ラテン音楽ファンが大勢いるので、音楽が素晴らしいことは充分すぎるほどわかってはいたものの、若い女性が「おじいちゃん、かわいい〜」と言って映画館に足を運ぶというのは容易には信じがたい出来事だったのです。今でも、「キューバ音楽は、ブエナ・ビスタが最初でした」という話や「1枚だけ持っているキューバ音楽のCDはブエナ・ビスタです」という話をよく耳にします。それまで、興味を持ったことがなかったキューバ音楽を多くの人が体験することになったのです。 しかしながら、人口1,200万足らずのカリブ海の島国キューバはには、常に様々な音楽があふれていて、人々の暮らしと音楽には密接な関係があるのがごく普通のことで、簡単に言えば、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』に描かれた世界だけがキューバ音楽ではありません。ここのところは説明していると長くなるので、とにかくいろいろなタイプの音楽があの島にはあるということだけ明記しておきます。 いずれにしても、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』はとてもよく出来た音楽ドキュメンタリ映画で、日本でも長い間愛好されてきたもののマンボ・ブーム以降は「大衆的」とは言えなかったキューバ音楽を、多くの人に届けたことは間違いありません。良くも悪くも、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』がキューバ音楽史上に果たした役割はとても大きなものだったのです。 前置きはこのぐらいにして、この度の映画『BUENA VISTA SOCIAL CLUB ★ adios』について書きましょう。正直、「アディオス・ツアー、いつまでやるの?」と思っていた私ではありますが、観終わった後には「キューバ音楽、なんかいいなあ」と感想ともつかない気持ちを抱きました。本作は「続編」と捉えていいのだと思いますが、わかりやすく言えば「あの大成功した映画の前後のブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」という内容が一番正しいと思います。まず、タイトルバックでキューバとその音楽の歴史が映像と共にざっと説明されています。これはとても親切です。そして、フアン・デ・マルコス・ゴンサーレスの流暢な英語のナレーション。彼は前作ではあくまでも裏方に徹していましたが、実は彼がいなければ映画は成立しなかったほど重要な役割を果たしていました。カットされた場面やインタビュー、現在(2016年)の状況が交錯し、様々な場面が展開していきます。オマーラ・ポルトゥオンド、イブライム・フェレール、ルベン・ゴンサーレス、コンパイ・セグンドらの主要メンバーの生い立ちと音楽家になった経緯などが割と淡々と語られますが、いずれもとても興味深いものです。そして、現在も元気に活動しているグアヒーロ・ミラバル、バルバリート・トーレス、エリアデス・オチョアらも自らを語ります。彼等全員にとって『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』とは何だったのか、何をもたらしたのかを明らかにしていきます。 主要メンバーの中で、当時もスターだったのはオマーラ・ポルトゥオンドだけでした。すでに90歳代だったコンパイ・セグンドは引退して悠々自適だったものの、ピアノがシロアリに破壊されてしまったルベン・ゴンサーレス、そして、イブライム・フェレールは厳しい経済状態にありました。そんな彼らに「世界的に有名」になるチャンスが舞い込んだのです。最晩年に初めて浴びた華やかなスポットライト、生涯ソロは取れないと諦め音楽に恨みを抱いていた歌手に訪れた幸運。この部分はまさに魔法のような話です。 イブライム・フェレール、ルベン・ゴンサーレス、コンパイ・セグンドはすでにこの世になく、その他のミュージシャンたちも何人か鬼籍に入りました。しかし、それは悲しい別れではなく、彼等が奏でた音楽は永遠に残る、ということを改めて実感させてくれるのがこの映画です。 個人的には、オマーラ・ポルトゥオンドが、バラク・オバマ前米国大統領について「私と同じなの。母が白人で父が黒人だから」というシーンが心に残りました。 キューバ音楽を知らない方にも前作を観ていない方にもお勧めできる作品です。 高橋めぐみ(株式会社アオラ・コーポレーション) 『BUENA VISTA SOCIAL CLUB ★ adios』(2017年) 監督:LUCY WALKER 2018年7月20日より、TOHOシネマズシャンテ、池袋HUMAXシネマ、立川シネマシティ他全国でロードショー 公式サイト http://gaga.ne.jp/buenavista-adios/
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| 2018-06-21 15:09
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