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昨年末に2018年2月に公開の映画『ナチュラルウーマン(原題:Una Mujer Fantástica)』の試写に行ってきました。『ナチュラルウーマン』は前作『グロリアの青春』(2013)が注目されたチリの新進気鋭の監督クリスティアン・レリオの新作です。
![]() 良く聞くと彼女が歌っているのはサルサで、なんとエクトル・ラボーの『ペリオディコ・デ・アジェール(Periódico de ayer)』じゃありませんか!実際に歌手でもあるダニエラ・ベガですが、正確にはこのシーンではマリーナはあてぶりだけで歌ってはいませんでした。ラテン好きならもうここでつかみはばっちりです(笑)。 実は、この映画を見た後にある痛ましい事件を思い出しました。2012年3月に映画の舞台でもあるチリのサンティアゴで、24歳の青年が同性愛者を憎む者たちから6時間に及ぶ激しい暴行を受け、病院で治療を受けたものの25日後に亡くなったのです。チリでは彼の無残な死をきっかけに棚上げになっていた憎悪犯罪を禁止する法律が施行されました。日本では同性愛を理由に暴力を受け命まで奪われるようなことは稀ですが、残念ながらマチスモ(男性優位主義)が根強く残るラテンアメリカ諸国では、特に男性の同性愛者に対する暴力事件が後を絶ちません。「男らしさ」への盲信のようなものが他人の生き方にまで影響を与えています。 なぜ、このようなことを書いたかというと、怪我をするようなことはありませんがこの映画の主人公も差別にさらされ、辛い思いをするからです。ややステレオ・タイプに描かれる差別者たちは、いってみればごく普通の人たちです。 主人公マリーナが男性から女性に変わろうとしているトランスジェンダーで、演ずる俳優のダニエラ・ベガもそうです。おそらくこの点が大きく取り上げられるであろうと思われるのですが、この映画の主題は差別でもなくトランスジェンダーでもありません。 この映画は、偶然の悲劇から悲しく不条理な経験をしたひとりの人間が成長する物語を少し変わった手法で描いています。彼女は決して強い人間ではありませんが、とにかく前を向いて生きていこうともがきます。恋人の突然の死、その元妻や息子たちから受けるひどい仕打ち、恋人の弟は理解を示しますが彼女を守るまでのことは出来ません。 しかし、なんと言っても特筆すべきはダニエラ・ベガの美しさです。憂いのある眼差しを持つ整った美貌、均整の取れた見事な身体。自らインタビューで「何でも演じられる」と言っていますが、その通りです。彼女は何にでもなれるでしょう。また、その歌も大変素晴らしいのです。声楽はもともと学んでいたようですが、ソリストとしても通用する深いアルトの良い声です。 さらにオルランド役のベテラン俳優フランシスコ・レジェスもおっさんの魅力全開でとても好感が持てます。ありのままのマリーナを愛する年上の恋人は、冒頭で死んでしまいますが、その後も何度か登場します。どのように登場するかは見てのお楽しみ。 効果的に使われる音楽も秀逸。邦題はここから取ったのであろうと思われるアレサ・フランクリンが歌う『You Make Me Feel Like A Natural Woman』は、確かに主人公の心情を表しています。ラテン・アメリカならではのある種の伝統的な手法も垣間見られる美しくも悲しい純愛映画です。 最後に蛇足ながら、私がこの映画の配役の中でやりたいと思った役は主人公が働くカフェの店長の女性。ああいう人でありたい。 ![]() http://naturalwoman-movie.com/
by information_ahora
| 2018-01-24 12:53
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